Never7   the end of infinity

PSで好評(?)だったアドベンチャーゲームのリメイク作。とある人にすすめられて買いました。

俺的な印象
かなりの良作かと。私はキッドのゲームを買ったのはサターン時代以来で、正直あの頃は(ストーリーなどは二の次にして)18推を前面に出した半エロゲーみたいなのばっかり出していた印象なので、まさかここまでおもしろいとは思いませんでした(^_^;)。これはちょっとキッドに対する評価を見直さなければなりませんね。とりあえず機会があれば『Ever17』やら『メモリーズ オフ』といったキッド作で割と有名なものに手を出そうかと考えています。

・・・なんか全然ゲームの感想じゃないですが、とりあえずいつものごとく細かくいろいろ書いていきますです。


グラフィック。無難。この一言に尽きます。キャラ絵もまあ万人向けかと思われます。不満点としては、OPやEDなどに(まだ見てないのを含め)大量に1枚絵を使っているので、なんかネタバレされたような気持ちになっちゃうところでしょうか。特にいづみさんがぶっ倒れてる1枚絵など、オチに近いような1枚絵をOPに使うのはやめてほしかったです。

音楽。10点満点で6〜7点といったところでしょうか。なかなか良かったです。お気に入りとしては各キャラのテーマ曲ですかね。優夏といづみはまあ無難なところですが、あとの3人はなかなか気に入りました。ただ、ちょっと全体的に音質が悪いような気がします(特にED関連。歌の有無を問わず)。

システム関係。特に問題となるようなところもなく、快適にプレイできます。またロード画面でセーブした場面のプレビューが出るのがなかなか斬新で良かったです。あとは・・・・・ビジュアルメモリについてですが、あそこの設定をキャラのアイコンにしておくと(=初期設定)プレイ中各キャラが液晶画面に出てるわけですが、ただ出てるだけじゃなくてゲーム中のしゃべってるキャラに合わせてのほうが良かったような気がします。



ストーリーについて。各キャラについてはいつものように下にダラダラ書いてあるので、ここでは全体的な感想を。


つーことで感想ですが、まず言いたいのがテンポ◎ってことですね。最初の1〜2日こそ各キャラの性格なんかを把握したり、また沙紀やくるみなどゼミ以外のキャラの登場シーンなどにより、わりとまったりと進みます。が、3日以降からは次から次へとイベント(というか修羅場&波乱)が起こり、中だるみというものがおよそ存在しません。

これには素直に感心しましたね。さらに最近私がプレイしたギャルゲーが『AIR』や『みずいろ』などといった、言うならば終盤急激に盛り上がるタイプのものばかりだったので、新鮮味もありました。ただ・・・やっぱりというかこれは最初のプレイ時にしか効果はないわけで、セカンドプレイ以降は多少作業気味になりますけど(特に無限ループする前の、いわゆる『1週目』なんかは。まあ2週目はキャラごとにもうほぼ別物ですからね)。

不満点。
やたらと後付け設定が目立つこと。要はつじつま合わせのことで、最後の最後に「実はこうだった」という展開が多く、なんか釈然としないままEDってことが何度かありました。

少し例を挙げますと、まず沙紀のシナリオでは物語の終盤に沙紀が金を盗んだらしいという疑惑をかけられます。で、結局沙紀は犯人ではないんですが、かといって他のキャラが犯人というわけでもなく、いきなりラストになって『最近この近辺で金の盗難事件が多発している』とかいう話が持ち上がってきて、いわば突然湧き出てきたような泥棒が犯人というオチです。こんなのいきなり言われても困ります。


他にもいづみさんのキュアAルートで、神社が無くなってる理由としてこれまた最後の最後に『実は双子の神社だった』とかいう話が出てきます。これもいきなりすぎて唖然となりましたね。せめて何か物語中に推理できるような要素でもあれば良かったんですけど。

あ、一応この2つについては各キャラの印象でもう一度取り上げていますので、詳しくはそちらを(といっても特に詳しくは書いてませんが
(^_^;))。



その他。このゲーム、おまけ要素にかなり力が入ってます。普通にCGモード・音楽モードがあって、さらに各キャラのストーリーをある程度自由な場面から始められるショートカットなるものが存在しており、さらにビジュアルメモリのアイコンを変えられたり、クイズモードなんてのもあります。大したもんです(フルではないものの、地味にクイズにも音声が入ってるとこを個人的には評価したいです)。

また斬新なものとしては、インターネットを利用したアペンドストーリー(←追加ストーリーみたいなもの)というものが存在しています。まだ私は利用してはいないんですが、数が非常に多く全部プレイするとなると相当長く楽しめるんじゃないかと思われます。そういえば『EVER17』にそのアペンドストーリーが全部入ってるそうで。ネットでダウンロードは時間かかりそうなんで、プレイするなら私はおそらくこちらの手段をとることでしょう。『EVER17』相当世間の評判いいですし。



では、そろそろキャラ別の印象を。『AIR』ほどじゃないですが、今回もかなり長いです。1日で読もうとせずマターリといきましょう
(^_^;)

キャラ別の印象(クリアした順番に書いてます。またとなりの日付はクリアした日です)
川島 優夏(2002/12/12)
今回の『Never7』は見た目で気に入ったキャラがいなかったので、とりあえず最初はメインヒロインであろうこの娘狙いでスタートしました。

で、クリアした感想ですが・・・なかなか良かったと、そんな印象ですね。最初のプレイなんで全てが新鮮でしたし、(このゲームのストーリーの根源であろう)神社にまつわる伝説うんぬん、まあ要は無限ループの理由なんかもそれなりにしっかりしてましたしね。

と、軸となるストーリーは良かったんですが、優夏独自の部分に関しては・・・正直イマイチといった感じです。

まず優夏独自のストーリーで真っ先に挙がるのが初恋の男の子うんぬんの話ですが、ちょ〜っと無理があるんじゃないですかねぇ。特に男の子が死んだエピソードが。
たった1人で優夏の班(クラスだっけ?)の全ての人を救出して力尽きたということですが、普通教師あたりがそんな危険な行為はやめさせるハズなんですけどね〜。それに常識的に考えるなら、ある程度時間はかかっても全員救助する前には必ず消防車あたりが駆けつけると思うんですが(そして無論1人で助けに行く、なんて無謀な行為は止めさせられます)。
せめて納得できるような1枚絵などがあれば良かったんですが。

一方優夏が男の子に惚れた美術室でのエピソードのほうはまあ良かったと思います。正直現実味はかなりありませんが、この場合はこういう非現実的なほうが説得力があります。少なくとも平凡なやりとりのうちに好きになった、とかよりはこっち(=プレイヤー)も印象に残りますし。



もう1つの不満点としては、誠(=主人公)への告白シーンがなんだかテキトーっていうか、急な感じを受けたとこですかね。つーか全体的に優夏が誠に惹かれてれていく過程がわかりづらいです。直接誠に言うそれっぽいセリフは「優しいね」くらいしかないし、あと随所で初恋の男の子と誠を重ねて見るシーンがありますが、あれははっきりいって誠に惹かれているというよりはその男の子を思い出してるって感じのほうが強い気がしますし。

しかも他にそういったシーンはほとんどないです
(^_^;)。う〜ん、無限ループというトラブルを2人で共有・解決していくうちにだんだん・・・と考えるのが無難ですか。


さて、話は変わりまして今度は優夏というキャラ自体の印象ですが、メインヒロインで大酒のみってのはなかなか珍しくて良かったです(さらにそういうシーンがたくさんあるトコロも)。また初めて神社に行く(=くるみを探しに行く)イベントの時など、意外なほど聡明なシーンが多く見られるのが印象に残りましたね(あの看板(?)を逆から読むシーンとか)。だって大抵こういう性格のキャラってオツムのほうはイマイチじゃないですか(←失礼)。

あとは・・・まあ無難なキャラですね。料理が殺人的にマズイってのはギャルゲーじゃありふれてますから、コレに関してはどうこう言うことは無いです
(^_^;)

で、最後に個人的なグチ。CVの川上とも子嬢についてですけど、別にこの人自体どうこうってわけじゃないんですが『Kanon』『AIR』に続けてこのゲームをプレイしてる私としてはさすがに・・・ってところです
(^_^;)。わかる人だけわかってください(笑)。


朝倉 沙紀(2002/12/18)
優夏ストーリーをプレイ時に億彦関連のエピソードがあまりに哀れだったので、2回目のプレイはこの娘狙いでいきました(^_^;)

感想としては・・・・・な〜んかスッキリしない終わり方でしたね。特に遙との鈴関連のエピソードがちゃんと解明・完結されてないのが納得できませんでした(なんかとりあえずふたりの昔の記憶が一致しないということだけでこの話は終わっちゃってますから)。
あと最後の盗難事件も沙紀じゃないということに関しては納得できる説明がされてますが、それにしたってあっけないというか拍子抜けというか・・・。そんないきなりドロボーが入ったって言われてもねぇ・・・。

さらにこの沙紀ストーリーでは主人公が何故また4月1日に戻っちゃったのかについて深く追求しないのもどうかと思いました。本人は「これは神様がくれたチャンスだ」の一言で片付けてますが、さすがにどんなに大雑把な人でも過去にタイムスリップなんかしちゃったらこの一言では片付けられないでしょうが
(^_^;)
またこれは優夏以外の全員のストーリーに当てはまることかと思われますが、優夏をヒロインにしないとあの物語の冒頭の優夏が主人公の部屋に突然入ってくるシーンがすごく浮きますね
(^_^;)。まあこれはさすがにしょうがないですか。


・・・グチが随分と続いちゃったので少し良かったところも書いておきましょうか
(^_^;)
その良かったところですが、あの高波に襲われる沙紀を2週目では自分で救えるところですかね。ある意味あの展開は男にとって理想の1つなんじゃないでしょうか。

だって1週目の時点で沙紀はあの高波のイベントによって、自分を助けてくれた億彦(もちろん正確にはいづみさんですが)に惚れるんですから。そして2週目ではそれを誠もプレイヤーも知ってる上で沙紀を自分の意思で救うことができます。もし現実で女の子が自分を好きになってくれる出来事があらかじめわかっていて、なおかつ自分の意思でそれを実行できるとしたらこんな理想な展開は他にないですよね〜(←もちろん現実と空想(ギャルゲー)をゴチャ混ぜにするのは最もタブーだということは理解した上で書いています。当方もさすがにそこまではイってないです
(^_^;))。

でも結局は沙紀を惚れされたまでは良かったものの、その後億彦と同じような失敗を犯す主人公には参っちゃいましたけど
(^_^;)。個人的にはあそこ(=高波のイベント)からはひたすらベタベタで萌え〜な展開を想像してたんで(笑)。


さて今度は沙紀のキャラ自体の印象です。誰でもわかるとおりタイプ的には『素直になれない娘』というヤツですが、ここまで典型的なのは珍しいんじゃないでしょうかね。またこのタイプでよくある『好意を持つと途端に素直になる』というものがこの娘にはほとんど当てはまりません。もうホントに最後のほうまであまのじゃくな態度が続きます。この辺はなかなか独特というかあまり見ないので良かったと思います。

あと口癖(?)である「私がいいっていうまで話さないで!」ってのもなかなかおもしろかったですね。最初聞いたときは「何様だよオマエ・・・」とか心の中でツッコミ入れてました(笑)。


守野 くるみ(2002/12/23)
声が激プリチ〜!(爆死)

はっきりいって萌えました(^_^;)。つーかこのキャラを3番目に攻略しようとした理由はコレだけです(笑)。そんくらい惚れこみました。とりあえず説明書を見る限りでは私の知らない人でした。う〜ん、いい声なのになぁ・・・。もっといろんなゲームに出てもらいたいものです(アニメとかには出てるのかもしれませんけど。アニメはほとんど見ない人間なので)。あ、ちなみに松岡由貴という人です。


さて、そろそろこの娘のストーリーの感想でも書きましょうか。
まずいづみとの血の繋がりうんぬんについて。正直なところ、まさか本物の姉妹だとは思いませんでした。私の中ではギャルゲーにおいての姉妹とは
必ず髪の色が同じものだと思ってましたから。つーかこの姉妹のほかに髪の色が違う姉妹を今考えていたんですが、まったく思い浮かばなかったくらいですもん(ちなみに頭に出てきた姉妹は『ときメモ2』の白雪姉妹、『ラングW』のカコンシス姉妹、『ドラクエW』のモンバーバラ姉妹、『AIR』の霧島姉妹、『みずいろ』の進藤姉妹、『Kanon』の美坂姉妹、等々です。なんかギャルゲー以外のも混ざってますが気にしないでください(^_^;))。

こうしたことから、私はストーリー上で本物の姉妹ではないと思ったのではなく、
説明書を見た時点ですでに義理の姉妹だと読んでいたんですが・・・、見事にハズレましたね(^_^;)


次は背中の傷うんぬんの話です。まあなんというか・・・すぐに予想できましたね、背中かどっかに傷かなにかが存在するということは。みなさんもたぶんそうだと思います。しっかしくるみがその背中の傷がらみのエピソードを語るシーンがありますが、それに出てくる先輩とやらはひどすぎですな。たったそれだけでもはや完全無視ですからね。そのとき主人公が心の中で思った「ボコボコにしてやりたい」というのには凄まじく同意しましたよ。


最後にくるみストーリーのオチ(タイムスリップ未来バージョン)について。最初は随分と強引だな、とか思ってましたが別に(タイムスリップが)過去にだけっていう説明がストーリー中であったわけでもないので、そのうちに納得できました。それに主人公がくるみを説得するときに(1週目のみ作ってもらった)くるみ17号を作ったシーンはとっても良いと思いましたし。
ちょっと話は変わりますが、それにしても1週目の終わり方はひどかったですね、このキャラ。他のキャラもまあバッドEDみたいなものですが、この娘はそれよりさらに一層扱いが酷でしたから・・・。このシーンに関しては1枚絵が無くて正解だと思いましたよ
(^_^;)

そういや1枚絵といえば、なんだかんだで(?)背中の傷を見せるような1枚絵は存在しませんでした。あったほうが強く印象に残るような気もしますが・・・まあ無くてもいいでしたかね(どっちなんだ)。

なんか箇条書きみたいになっちゃいましたがこんなところで。


樋口 遙(2002/12/28)
いわゆる無機質系(=綾波系)キャラ。なんですが、それに加えさらに自分勝手な行動が(特に前半は)目立ち、はっきりいって最初の印象は最悪でしたね。まあとりあえずストーリーの感想へと参りましょう。

まず思ったこととしては
全てにおいて主人公がふがいないことですかね。他のキャラのシナリオではなかなか頑張るシーンもあるんですが、この遙シナリオにおいてははっきりいってダメダメです。

細かく書きますとまず1週目では・・・まあある意味人間だからしょうがないとも思いますが、物語の終盤に遙が車にはねられたときしばらく呆然としてるだけでまったく動けなかったことですね。あまり適確に動かれても困りますが、テキストを見る限りかなり長い間ボヤッとしてるような感じをうけましたから(なんかやけに細かく遙の状態やら沙紀の様子やら書かれてたし)。

で、声を大に言いたいのは2週目に関して。
全てを知ってるくせに結局ほとんど歴史を変えられなかったってのは(他のシナリオに比べると)あまりにも情けないです。例を少し挙げますと、高波に呑まれる沙紀のイベントに関しては釣りに行くこと自体を防ぐことを忘れていた上に結局何も変えられず、遙を巡っての億彦とのやりとりも場所や時間こそ変わったものの結局沙紀はキレちゃいましたし、そして一番ヒドイのはあれだけ「今度こそ遙を守る」と心の中でつぶやいてたくせに結局また遙は車にはねられちゃったことですね。

あの後に億彦にロッジで殴られるシーンがあり億彦が「おまえがついていながら何やってんだよ!」みたいなことを言いますが、実際のところはそれに加えさらにあの出来事自体を1回体験してるので・・・・・情けないどころじゃないです、あれは。

一方変えられたイベントとしてはバーベキューで沙紀がキレなかったこと、この1つだけです。しかも何をしたわけでもなく、主人公自身バーベキューが終わってから「そういやバーベキューでのトラブルがなかったな・・・」と気づくという始末。ちょっと腑抜けすぎじゃないですか?これは。


さてここで話題チェンジです。今度は遙がくるみのクローンだったことについての話です。まあ私的にこれは予想どおりでした。というかくるみストーリーまでプレイした時点でほとんどわかっちゃってました。
理由ですが、まず普通に誰のシナリオでもいいから進めると途中で遙が誰かのクローンだってことがわかりますね。そして遙のCVは???となってます。このことから遙が他の登場キャラのクローンだってことは大抵の人が気づくでしょう(特にギャルゲーをある程度こなしている人なんかはすぐ気づくと思われます)。

そしてこれまた誰のシナリオでも途中でいづみやくるみから両親の話を聞くことができ、これによりいづみ&くるみの両親はDNA関係で強い知識や権威を持ってることがわかります。

さらにくるみシナリオをプレイすると、くるみが昔行方不明になったことがあり、しかもそれが3年という実に長い期間だったことがわかります。それとこの間くるみは歳をとってないということが、遙のほうが(後に生まれたのに)年上だという理由になります。

で、最後に遙が初めてくるみやいづみを見たときの反応。忘れちゃってる人も多いかもしれませんが、一瞬驚くようなシーンがあります。



と、遙シナリオを始める前からこれだけのことがわかってたんですから、容易に想像がつくというわけです。また、この遙シナリオで遙の額の傷は幼いころいづみにつけられたものであり、沙紀シナリオで問題になった額の傷関連のエピソードはまったく別の人物であることも証明されます。

しかしこうやって文章にすると私って実にプレイしたヒロインの順番が適確だったんだなぁ・・・、なんて思っちゃったりします。実際遙シナリオではくるみシナリオに関してのネタばれが多少入ってますので、遙シナリオからもしプレイしちゃうとくるみシナリオの魅力が半減しちゃいますからね。



なんか感想というより物語の考察&説明みたいになっちゃいましたがこんなところで。あ、最後に言い訳させてもらいますが、私がくるみのクローンであることが予想した理由が異様にキチッと書かれているのは、ちょくちょくメモ取りながらプレイしてるからです。

『AIR』のレビューあたりで私は「私的におもしろいと感じたゲームは集中してプレイしたいからメモを取りながらプレイはしない」みたいなことを書いてますが、最近プレイスタイル(?)を変えまして、アドベンチャータイプのゲームはなんだろうとプレイし終わったら覚えていること・感じたことなどを忘れないうちにひたすらメモを取るようにしました。

「そこまで普通するかァ?」とか思う人もいるかもしれませんが、こうしないとスラスラ書いていくことはほとんど不可能なんです。AIRのレビューで10時間ほどかかったとき思い知らされました
(^_^;)


守野 いづみ(2003/01/06)
ある意味このゲームの黒幕な人(笑)。ルートによってはまさにこの人がNever7を作ったことになります。なのでこの人だけ一回り名前のサイズを大きくしときました(^_^;)。まあともかくこの人のストーリーは分岐がたくさんあるので、まず全体的な感想を述べたあとにルートごとに感想を少々書こうと思います。


さて、では全体的な感想(主にキュア編)ですが、はっきりいって
話が難しすぎ&ややこしすぎでした。もはや途中で中断して3日とか空いちゃったらほとんど意味不明に陥ります。一気にやるしかないです。私はほぼ一気にやったので一応1回のプレイでなんとか大体理解できました。

また、この人のストーリーってなんだかこのゲームの総集編みたいな感じを受けましたね。いづみストーリーなのにもかかわらず、くるみの背中の傷のエピソードを深く聞けたり、遙ともいろいろイベントがあったりしますから。

あとは・・・、このいづみストーリーは明らかに他のキャラのストーリーと比べ異彩を放っていて、他のシナリオであれだけ重要だった神社があんまり関係なくなっちゃったところでしょうか。一方もうひとつの重要な要素であった鈴に関しては、一応まだ役目というか出番は結構ありました。


ではそろそろルートごとの感想へといきましょう(なんか凄く淡白でしたが)。あ、そういやいづみさんって最後に攻略しないとクリアできないらしいですね。私は年上のお姉さんにはあまり興味を示さないと散々他のレビューで書いてますが、今回はこれがおもいっきりこのゲームのシステムに合っていて、どこか得したような気分になりました(笑)。


キュアAルート
一応ハッピーEDなルートであり、またキュレイシンドロームがまったく適用されてないいわゆる他のヒロインと同様の神社うんぬんでタイムスリップしちゃったルートです。

と、ここまではいいんですが、肝心の中身・・・というかラスト(=オチ)がいただけません。くるみの背中の傷や、神社、トランプなど様々なものが次々と消滅し、あたかもキュレイシンドロームが実現されてるような展開が続きながら、結局は全て勘違いだったというオチなんですが、かなりその勘違いした理由に無理があるように感じます。きっと誰もが「強引だなぁ・・・」と思ったことでしょう。ではその辺をチョイと細かく書かせていただきます。


まずくるみの傷関連から。これは実は前のバーベキューで遙が沙紀にビールをかけられ、なかなかビールの匂いが消えないためくるみの服を借りようとして着替えてたところを主人公がちょうど背中だけ見ちゃったという仕掛けになってます。ここまではいいです。が、そしたらなんで
その後雨の中散歩をしてた遙の服がいつもと一緒なんですか?ここが激しく謎です。
まあ考えられる理由としては容量の問題というヤツでしょうか(汗)。ストーリー自体とはまったく関係ないことですがこう考えるしかないですね、これは
(^_^;)。他のうまい理由が思いつきませんでした。


お次は神社について。これは謎っていうよりただの不満ですね。なんせ最後の最後で
実は双子の神社だったとか言われるわけですから。また、それが判明した理由が祭りが行われるということなんですが、そしたらなんで長い間この島と関連があるいづみさんは祭りの存在を知らないんですか?ここもちょっとおかしいです。


あとのトランプやら鈴やらに関しては特にないですね。トランプはたしかに優夏がそれっぽいことを言ってましたし、鈴もまあ夜なら見えなくてもしょうがないかなぁ・・・と思います。


ま、こんなところでしょうか。とにかく最後が強引でハッピーEDなのにもかかわらず、あまりすっきりしない終わり方でした。もう1つのEDのほうに期待したいと思います。



キュアBルート
こちらはキュレイシンドロームが真実となったルートです。またストーリーの展開としてはバッドED的なものになってます。ですが、私はこのEDこそが『Never7』の1つの有り方だと思いました。

さっきAルートで書いたような強引なところはほとんどないです。主人公が強く願ったから神社やトランプなどは消え、強く願ったからくるみが20歳になりながらも遙も存在しています(まあ遙は最後に消えそうになりましたけど)。この世界は『強い妄想が新たな現実を生む』わけですから何が起こってもおかしくないです。

そして、現実世界にかえってきた後の展開も納得がいきますね。ただ、いづみさんにはたまったもんじゃないですが
(^_^;)。おそらく彼女はもう心理学者は辞めてしまうでしょうね(あと学校も)。


と、こんな感じです。なんかAルートと比べるとやたらと短いですが、なんせ最後しか変わらないので他に書くことがないんですよね
(^_^;)。そういや冒頭で『1つの有り方』と書いてますが、もちろんもう1つは優夏ルートのことを指してます。



通常ルート
う〜ん・・・正直イマイチですね、このルートに関しては。内容的には1週目こそキュアルートとそこまで変わらないものの、タイムスリップはせずに2週目は億彦をだましていくというルートです(←メッチャ雑な説明です。でもプレイしてる人にはこれで思い出してもらえるかと)。
つまらなくはないんですが、他の全てのストーリーにある緊迫感みたいなのが微塵もないんで、何か物足りない感じを受けましたね。

まあでもいづみさんに関してはキュアルートが本来の通常ルートみたいなものですから、このルートは言わばおまけのようなものだと個人的に解釈しました。展開もなんか二流ラブコメディみたいなものでしたし
(^_^;)


不満点。1週目の最後にいづみさんを含め全員に騙されてたことを告げられ、主人公はキレてしまいます。これは別にごく普通なんですが、そしたらなんで2週目の序盤のいづみさんの説明をあっさりと受け入れちゃうんでしょうか。普通「また騙されてるんじゃないのか?」とか少しは思うはずなんですけど。

あとは他のストーリーにも言えますが、細かい部分にアラが目立つところですね。テレビの日付をごまかすためビデオを使用したということですが、なんで億彦はビデオがまわってるのに気づかないんですか?・・・とか、こんなのがたくさんあります。
ただ、最後にフォローとして「実は億彦は途中で気づいていたかも」みたいなことをいづみさんが言うシーンがあるんで、まあわかってて気づかないフリをしてたことも考えられますが。まあこの辺は書いてたら長くなるんでゲームやって確認してください
(^_^;)



で、最後にこの人自身の印象を。はっきりいって悪いです(笑)。理由は『キュレイシンドロームの実験うんぬんであなたをずっと騙していたけど、展望公園での告白だけは信じて!』と、これに尽きます。これはいくらなんでも自分勝手でしょ。信じられるはずがありません。このシーンで主人公がしばらく暴言を述べたのちいづみさんにビンタをくらいますが、いづみさんにビンタする資格なんてこれっぽっちも無いような気がしますね(無論ビンタしたくなる気持ちもわからなくはないですが)。

あとは優夏にも当てはまることですが、主人公を好きになる過程がわかりづらいことですね。特にこの人の場合ホントに日常生活を繰り返してただけで告白に至ったわけで、優夏のように1週目からなにかを共有してたわけでもないですし。


・・・なんかグチだらけになっちゃいましたがこんなとこで。あ、最後にもうひとつグチを
(^_^;)。この人ゼミの教授らしいですが・・・22歳で教授ってどういうことなんでしょう?だって普通に浪人とかしなくてもまだ大学4年のはずなんですよ?う〜ん、謎です。



飯田 億彦
なんだか意外とよくわからないヤツですね、コイツは。物語冒頭の(主人公による)億彦の説明のときは随分と女遊びが激しいとのことでしたが、実際は序盤に50cmがどうこうのイベントがある程度で、あとはごく普通の青年って感じでした。

また、こういう成金タイプにしては自分の家についての自慢とかがほとんどないのが割と新鮮でしたかね。なんか『あの』飯田財閥の〜、とか主人公が言ったときイヤそうにしてましたし。

シナリオごとに見てみると、遙シナリオでは割とカッコイイシーンもありますが、基本的には悪役&三枚目的な役割で、特にいづみシナリオではキュアルートでは悪役の、通常ルートでは三枚目的なものがより強く表されている気がします。


あとはやっぱり寝言ですね(笑)。おもしろいのに加え、バリエーションがなんと多いこと・・・。いづみシナリオでのオックマンの歌には参りました
(^_^;)



石原 誠
主人公です。基本的には割と感情移入しやすいタイプだと思いますが、やたらとすぐ頭に血が昇るのが難点ですね(^_^;)。特にいづみシナリオでは騙されてたことがわかった時点で即マジギレしてましたし(笑)。他にもこの人がブチ切れるシーンは随分とたくさんあります(つーか各シナリオで1回はキレてるような・・・)。

あと個人的に気になったのは、何故かいづみさんだけやたらと『女神』呼ばわりすることですかね。私はいづみさんはさっき書いたようにあまり好きじゃないんで、なんか気に食わなかったです。

レビューのレビュー(フリートークです)
いきなりですが再来週資格試験なので今月のレビューはこれで終わりです
(^_^;)。まだいっぱい書かなきゃならんゲームはありますが、さすがに試験勉強のほうを優先します。ご理解ください。

話は変わりまして、本文では触れませんでしたが『グランドフィナーレ』なんつうのもありましたね、そういや。グランドにしてはあまりにセコイ(?)ので何も書きませんでしたが一応見ましたよ〜、ということで。でも結局誠君は誰と結ばれたんでしょうかね。あれじゃようわからんです。

プレイ時間・・・・・・・25〜30時間くらいですか。あんまり覚えてないです(^_^;)。ちなみにまだクイズやってるんでCG全部埋まってません。クイズ以外は埋まってます。アペンドストーリーはもし『EVER17』を買ったらプレイしようかと考えてます。ただ金がね・・・(汗)。

2003/02/05追加分
アペンドストーリーをいくつかプレイしたので感想でも書こうと思います。ま、そこまで書くこともないんで非常に短文になっちゃうとは思いますけど。


ベィビィアイムユアナイトメア
人気投票シリアス部門第2位の作品です。で、感想なんですが・・・短っ!

なんかさあこれから盛り上がるぞぉ〜、ってな雰囲気になったらおしまいって感じです。話自体はなかなかいいんですけどね〜。最後があっさりしすぎたというか。まあでもそれなりに楽しめました。


くるみ<=>遙
人気投票コメディ部門(だっけ?)第1位の作品です。が、私的にはイマイチといった感じでした。

とにかくこの作品は随所に出てくるギャグがどれくらい自分に合うかが全てですね。いきなり出てくるジョニーの話なんか合わない人にはホント寒いだけですから(自分含む)。またストーリー自体はまあ無難といった印象です。声があったらかなりおもしろかったと思いますが、こればっかりはしょうがないのでまあこんな程度の評価です。

あと『ベイビィ〜』よりは随分ボリュームがあったような気がします。


鍋の恐怖!
人気投票コメディ部門第2位の作品です。

感想としては前半は良かったんですが、総合的に見てみるとなんかまとまりがなかったような感じを受けますね。どこが見せ場なのかよくわからんかったです
(^_^;)

ただ、ギャグに関してはこの前プレイした『くるみ<=>遙』よりははるかに自分に合った気がします。けっこう笑わしてもらいました。


if−finity
人気投票コメディ部門第3位の作品です。

個人的にはコレが一番無難にまとまっていたような気がしますね。本編を知ってるとニヤリとするようなシーンもたくさんありますし、またラストのオチが簡単にわかってしまいますが、アレこそがNever7の象徴(?)みたいなものなので、あのラストの展開も非常に良かったと思います。

とりあえずココ!ってなシーンはないですが全体的になかなかなシナリオかと。

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